SL84 ローライの8ミリカメラに関する覚書(1)
二眼レフやコンパクトカメラで有名なローライは、1970年代に8ミリフィルム(スーパー8)のムービーカメラを販売していた。ローライの8ミリカメラに関する情報は乏しいので、若干の文献と実体験から得た知見を覚書としてここに記す。
まずは最上級機であるSL84。革(人工皮革)貼りの重厚なつくり。
上部の蓋を上げるとマニュアル露出のためのダイヤルが現れる。
機能を拡張するアクセサリ、「シネトリック(cinetric)」を装着。
カメラケースと取扱説明書。
8ミリ専門誌「小型映画」1974年7月号(通巻245号)34-35頁によると、SL84の定価(1974年6月1日時点)は、170,000円であった。国産の高級機であるニコンR10スーパーズームが140,000円であることに比べるとかなり高価だが、Nizo S800の295,000円、ライツ・ライキナスペシャル(シュナイダー・オプチバロン 6-66mm/F1.8付属)の515,000円よりは安い。同誌に掲載されていた「ヒカリカメラ」の広告にSL84の中古が出ていたから、実際に買った物好きはいたようである。
SL84の諸元。
http://acanekomaruhei.net/wp-content/uploads/2015/11/004_9-Rollei-SL84-諸元bis.pdf
SL84の作例。